カテゴリー:
久留米市N邸
仕様
設計期間 | 2005.10-2006.07 |
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施工期間 | 2006.08-2007.03 |
構造規模 | 在来木造・平屋建 (一部小屋裏2階) |
敷地面積 | 688.46平米 |
建築面積 | 126.69平米 |
延床面積 | 143.26平米 |
久留米市に統合されてしまったけれど、まだまだのどかな田主丸町です。その耳納山麓「山苞(やまづと)の道」にあるアーユルベーダ&アロマセラピーサロン「あゆす」です。
ゆっくりとくつろいでいただくお店の性格上、またオーナーさんのライフスタイルにぴったりだと空設計工房にお声がかかりました。ありがたいことです。後になってわかりましたりましたが、知人の知人のご親戚というご縁もありました。
●お施主さんより●
早いもので、この家に引っ越してきて1年が過ぎようとしています。
長年のとりとめのない私共の夢を、空設計工房の江藤先生が、こんな風に可愛らしくまとめてくださいました。言葉で言い尽くせぬ数々のご苦労があったこと、改めて感謝の思いで一杯です。
「アーユルヴェーダ」という最高の癒しの場としてふさわしい場所と建物
後にも先にもそれが条件で始まった、私の家造りです。
何年もかけて探しあてたこの地、耳納連山麓の山苞の道、絶対ここ!って決めて、縁あって(ほんとに偶然の)、始めましての江藤先生や峰光住宅さん他、他、と、最高の癒しを求めてできあがりました。
まるで、ずっと前からあったかのように、すぐに風景になじんでいたのが、すごく印象的でした。2月末に引っ越して、5月のオープンガーデン(今だから白状しますが、間に合わせるため、実は凄っく頑張りました)でも、よく通る方は、新築と気づかれるのですが、初めての方は、越してきて2ヶ月・・なんて誰も気づかれませんでした。それ位、山苞の自然に溶け込んだ建物なのです。
外観だけでなく、内も、極力、自然の材料で、さりげなく、優しく・・・を、予算や諸々沢山の制約の中で精一杯表現してくださいました。
引っ越し当初は、一人暮らしでしたが、山の中でも安心して、違和感なくすっとなじんで暮らしていましたね。自分が一番驚いています。
毎朝の日課である、庭の手入れをしていると、散歩のたくさんの方々とお友達になれました。「いいお家ですね」と声をかけていただくところから、素敵な出会いが始まるのです。
それが又、うれしくて・・・
1年を経験しつつある今、家中どこも温度差を感じず、自然な空気の中で過ごせる有り難い家です。当初の予定になかった息子との二人暮らしとはなりましたが、小屋裏を最大限に取っていただいてたお陰で、何人でも寝ることができます。
アーユルヴェーダのお部屋も、素敵な壁絵と、見下ろしの景色を生かした広いテラスのあるお部屋で、お客様からも、「まるでバリのリゾートみたい・・リラックスできるわ?」と喜んで頂き、嬉しい限りです。
まだまだ、庭や、塀など、建物周りは、進化し続ける予定の我が家ですが、1人でも多くの方に、ひとときの癒しの時間を、味わって頂くことそれが、アーユルヴェーダの娘と私の願いです。
■竣工直後の外観 南道路側より
テラスや植栽がこれからです。
ティールームになっている下屋の屋根は緑化する予定もあります。
屋根:ガルバリウム鋼板 縦はぜ葺き
外壁:杉板張り タヤエクステリア塗り、一部フラットサイディングの上弾性リシン吹きつけ
建具:木製気密サッシ(ペアグラス)一部アルミ製ペアグラスサッシ
■ひとつきとちょっとたちました。
テラスもできて植栽も入ってきました。ガーデナーの甥っ子さんのデザインです。
田主丸は昔から植木屋さんの多い地域です。
■半年ほどたつと、季節も夏、しっかり茂りました。
屋根緑化も実現しました。予算の関係で緑化自体は本工事に含められませんでしたが、土を盛っても流れないようリブの施工だけはしておりました。オーナーさんがご自分で土をあげて、苗を植えての力作です。またお庭もすこしづつオーナーさんが充実させてらっしゃいます。
改めて、植栽と相まって建物も生きてくるなぁと思います。
■ポーチから扉を入ると正面にカウンターがあります。そこから右を見たところ。
右手の引き戸(杉無垢)を入るとアーユルベーダ&アロマテラピーのサロンです。
左のカーテンを入るとサービスエリア、そこを通ってオーナーさんのプライベートゾーンです。
■カウンターから左を見るとティールーム
■ティールーム
施術の後のお茶のサービスもここでいただきます。
喫茶のみのお客様もOKです。珍しい物を含む様々な種類のお茶がいただけます。
■サロン内部
屋根なりの高い天井 仕上げは全て自然素材です。
床:カバフローリング ブレーマーワニス(クルミ)塗り
腰:杉板張り ブレーマーワニス(クルミ)塗り
壁:ルナファーザー貼り、一部珪藻土塗り
天井:梁表しブレーマーワニス(クルミ)塗り、野地表し(モイスTM)のまま
田主丸の冬は結構寒いので、温水パネルヒーティングで暖房を計画しました。温風が当たって不快な思いをすることもなく、穏やかな暖かさです。
壁の蓮の花の絵は建築イラストレーターの友人(ひきふだや)に現場で描いてもらいました。彼女には「あゆす」のホームページもデザインしてもらっています
反対側からサロン内を見ます。
手前にカウンセリングコーナー、左手にみえるのは高野槇の浴槽、中央奥はスチームサウナのベッド、その隣の入り口からシャワー・お手洗い・パウダーコーナー
とサロン内はワンルームで、一人のお客様のための専用空間となっています。
カウンセリングコーナーからテラスを通してみえる風景
遙か彼方まで視線が飛ぶのも、日常にないごちそうです。
フェンス手前の小さな池には本物の蓮も植わっています。