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穀雨
4月20日「こくう」 /526
太陽視黄経 30 度
春雨降りて百穀を生化すれば也(暦便覧)
田んぼや畑の準備が整い、それに合わせるように、柔らかな春の雨が降る頃。この頃より変りやすい春の天気も安定し日差しも強まる。
すっかり春の様子です。
かの国での戦争で傷つけられ苦しむ人たちのことを思えば手放しで喜べない気持ちが重たいですが、巡る季節の変化は一日ごとに感じられるようです。福岡では来週にはもう「はしり梅雨」の予報が出ています。
ベランダのお花は最盛期を過ぎたかもです。
この真綿色した〜シクラメンは、花も終わり枯れかけていたのを大きめの鉢に植えかえておいたら、花芽が付いて咲き始めました。
こちらはボトルツリーという名の観葉植物ですが、葉っぱが焼けてしまったので切り戻してお水もあげてなかったですけれど、切り口から新芽が出てきています。また育っていくのを楽しめます。
閑話休題、先の土曜日に久々のリアルセミナー・見学会に参加しました。
『木を学ぶ』というタイトルで、糟屋郡の安穏山一心寺見学とその本堂をお借りしての講座、また大庫裡で薬膳ランチ「おてらんち」もいただけるという盛り沢山の一日でした。
午前に福岡県産の杉材をおもに使って建てられた本堂・大庫裡・小庫裡、RC造の納骨堂を拝見させていただきました。新たな敷地に建て替えられて10年ですがまだ木の香りがするような立派な建物でした。設計監理は昨年鬼籍にはいられましたが、河上信行氏です。
講座1は、この普請の木材を調達された杉岡製材所代表 杉岡世邦氏「一心寺においての適材適所〜今さら聞けない木の話〜」
木挽き棟梁でもある杉岡さんのお話はいつ聞いても興味深く面白いです。もちろん木の話、林や森のこと、民家についても、その歴史から成り立ちから造詣が深いです。
「おてらんち」を挟んで
講座2は、九州大学大学院農学研究院 清水邦義 准教授「感染症と高齢化社会をしなやかに生き抜く〜無垢材の活かし方。香りのデザイン〜」
清水先生は木の香りの持つ効果を実験や調査でその科学的根拠を証明されました。直感的にまた経験や体感でよく言われることが、こうやってエビデンスとなれば、それを使う理由や効能さえも臆せずお話しすることができます。さらに先生は香りのある木材をつかったもので特色JASマークを取れる仕組みも作ろうとしていらっしゃるようです。
科学的に合成された物より天然結来の物が人体にどれだけ良い影響を与えるか、香りに関わらず五感に関する事も、こうやってそのメカニズムが解明されてさらに有効にわたしたちの暮らしに役立ち易くなっていくのだろうなと、明るい気持ちになりました。