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2017年つぶやきコラム

The 2nd Passive House Asia Conference 2017 in Tokyo 参加 2泊3日

The 2nd Passive House Asia Conference 2017 in Tokyo 参加 2泊3日

 パッシブハウス・アジアカンファレンス2017に参加してきました。

 一昨年の青島で開催された第1回に次いでの第2回目のアジアカンファレンスになります。当日スタッフのお役を頂戴していましたので、前日入りして翌日来福2泊3日の東京行きでした。

 実はこのカンファレンスには前日と翌日にオプショナルツアー(茨城/ネオマワールド、黒部/エコタウン・前沢パッシブハウス)そして当日にはイブニングレセプション(於:low Energy Building認定の東長寺文由閣)が組まれておりました。わたくしはいずれも見学済でしたので、海外からのお客さまにお席をお譲りしました。

The 2nd Passive House Asia Conference 2017 in Tokyo 参加 2泊3日

 当日カンファレンスには定員を越すほどのご参加があり、熱い会場となりました。いや空調はきっちり25℃60%となっていたようです。

 アジア各国からの報告は英語で同時通訳がありました。しかし思ったほどわたしの理解度が上がらなくてもったいなかったです。国が後押ししてのパッシブハウスがうらやましいほどの中国の実績面積。台湾は石垣島と変わらぬ気候なのにパッシブハウスが実現。各国とも集合住宅についての案件が多く、また中国ではオフィス/公共建築のパッシブ化。というのが印象的でした。その後のシンポジウムがとても面白く湿度についてもっと知りたくなりました。

 前日は午後に東京入りしたので、渋谷ヒカリエで開催されていた「これからの暮らし方 —Off-Grid life— NIPPONの 47人」にいってきました。PHJの森代表を始め会員3人の作品がこの47人のなかにありました。ほか建物だけでなくクラフトや地域の取り組みなども有り面白く見て回りました。その地域の産物でサザエカレーとピュアチョコレートを買いました。市井に比べると結構なお値段ですが、これらの活動を支援するという意味合いを込めての「エシカル消費」という事になります。 この日の夕食はどなたとも約束がなかったのでどーしよーかと迷ったあげく、神楽坂まで足を伸ばして『蕎麦屋』で一杯を密かに楽しみました。

The 2nd Passive House Asia Conference 2017 in Tokyo 参加 2泊3日

 翌日には、いばらきパッシブハウスへおじゃまさせていただきました。森代表の話にも出てきた「給気冷房」が実現されているお宅です。換気からの給気に除湿を掛けて温度湿度とも低くしたものを給気口から配するだけで別途エアコン不要でより快適な環境をもたらしてあるということです。ぜひその 空間・空気感を体験したいと思っておねがいしたのでした。当日午前11時前でしたが、外気は30°を超えているところ室内は26℃50%絶対湿度は10.5g/Kgでした。外気温の変化にはあまり振り回されずほぼ同じ温湿度が、しかも理想的な温湿度が、エアコン制御では不可能な温湿度が、そこにありました。どんなに気持ちよい空間だろうという期待通りの実感はなく、おぉこれはいい!という感じもしない、何も感じないー実はこれが「本当の快適」とわたくしはいつも話しているのですが、それがここにありました。

森代表に最初にお目に掛かったときに、この給気冷暖房のお話しを聞いて、なんて合理的なんだ!とすごく感銘を受けた覚えがあります。それが少しずつ改良されながらここにほぼ完成形となって現れているのではないかと思いました。

しかしまだ緻密な機械の改造が必要なのが、すぐにでも真似したい者として残念なところですが、換気やエアコンメーカーさんとのお話しもあっているような感じですので、もう少し機会を待つことにいたしましょう。

しかし小さなエネルギーを付加するだけでこんなにも理想的な温湿度環境が実現できるとなれば(パッシブハウス級の外皮性能が必要ですが)パッシブハウスを作りたい人が劇的に増えたりしないかなぁ、と夢想するのでした。

The 2nd Passive House Asia Conference 2017 in Tokyo 参加 2泊3日

 その後フライトまではまだ時間があるので、近代美術館で開催の「日本の家」展によりました。「1945年以降の建築と暮らし」で往年のあこがれだった建築家から現代の建築家まで模型や図面が展示されていて、とても興味深く見て回りました。増沢洵氏の墨入れされたその手書き図面をまえにして、若い学生さんが話していました、「こんな昔からCAD図あっったんやね」!?! よーくみろ〜〜文字に補助線があるやろ!下書き線も見えるぞ!! ビックリしてマジマジと顔をのぞき込んでしまいましたが、今の人は手書き図面についてはもう想像できない所に居るのでしょうねぇ。

 という2泊3日だったのですが、温度と相対湿度と絶対湿度と快適性が気になって仕方のない帰り道でした。

ちょっと寒くてカーディガンが欲しくなった現代美術館、23.3℃ 56.3% 10.11g/Kg

水分に取り巻かれた感の美術館外部、31.2℃ 65.7% 18.99g/Kg

乾燥気味の飛行機の中、25.1℃ 24.6% 5.28g/Kg

思ったより涼しかった福岡の夜、27.5℃ 73.6% 17.07g/Kg

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