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パッシブデザインについて

パッシブデザインってどういうこと?

「パッシブデザイン」ってどういうこと?

私たちの住んでいるこの国・この地方では、「夏暑くて冬寒い」のはあたりまえの自然現象ですね。
こんな事考えた方いらっしゃるはずです。その暑さや寒さを半年とっておいて反対の季節に使えないものか?ナンテコト。
そう、ある意味乱暴な言い方をしてしまえば、建築的な工夫でそういうことを(夏と冬だけでなく昼と夜の間でも)やってしまおうとするのがパッシブデザイン─パッシブシステムを構築すること─ だと思ってください。 それぞれにパッシブヒーティング・パッシブクーリングと呼び、様々な技法が研究され実践されています。
教科書的な言い方をすれば、建築の熱的特性を工夫する事によって熱の移動を意識的に扱い快適な室内気候を形成する、ということなのです。
これは特に新しい考え方というわけではありません。それが言葉になったのは1920年ころらしく、シカゴの新聞社による「ソーラーハウス」という造語だったそうです。(パッシブとソーラーハウスの関係はまた別の回に詳しくお話しします。) しかしそんな言葉になる前から実は「夏を旨とすべし」の日本家屋の歴史なかでパッシブクーリングは培われているのです。けれど冬のことを考えるとこれだけでパッシブシステムは完結せず、いかにパッシブヒーティングと矛盾なく複合させていくかが課題となっています。

この手法を使っていこうと思ったのは…

事務所開設当初から室内については温熱環境や空気の質について考え、人体への負荷の少ない物で構成しようと努力してきました。また、グローバルな意味での環境にも配慮した建物にしようとしてきました。その結果、基本性能について何ら不足のないものを提供できたと自負しています。 それはまず省エネを目指した結果でもありました。(なぜ省エネかはふぇみんの記事をよんでください)
人は快適になれていきます。世帯年収とエネルギー消費量は右肩上がりで見事に比例し、その後年収が下降してきてもエネルギー消費量は同じようには下がってこないそうです。省エネのために昔の生活をしようとする人はホンの少数でしかあり得ません。だから今より快適であり使用エネルギーは今以下にしようという省エネです。(快適についてもいろいろ論議はありますが・・) 投入したエネルギーを効率よく使える建物の性能は手に入れました。今度は投入エネルギーの質を考えようと言うわけです。石油依存・原子力依存の割合を減らしていきたいと思います。それはCO2の削減にも寄与します。そうしてこの地球の健康がすこしでも永らえて将来もここに子孫が住むことができるようにと思っているのです。

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