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立冬
11月7日「りっとう」
太陽視黄経 225 度
冬の気立ち初めていよいよ冷ゆれば也(暦便覧)
この日から立春の前日までが冬。日は短くなり時雨が降る季節。
北国や高山からは初雪の知らせも届き、関東では空っ風が吹く頃。
なんだか早いですね、もう「立冬」。もう11月。今年もあと・・・
という季節になってまいりました。日が落ちる時刻も早くなってきました。そしてそろそろ冬支度を考える時期です。
事務所兼自宅はマンションの一室で断熱リフォームもしていますので未だ22度を下回ることはないのですが、普通の一軒家にお住まいの方からは結構朝晩は冷えるとお聞きしています。
今週末オープンハウスの「糸島の平家」には竣工祝いに温湿度計を差し上げたのですが、その夜「外は12度なのに家の中何もしてないのに24度もあります!!!!」と興奮気味のLINEがとどきました。そうなんです、高性能なエコハウスは外部の温度変化に翻弄されず、日中お日様からいただいた熱を翌朝まで建物内にとどめておくことができるのです。しかも家中ほぼ同じ温度になりますので、身体へのストレスがかなり軽減されます。これは私自身も経験済みなのですが、理屈はよく理解していたものの、自身でそれを体感したときには、こんなにも身体が楽なものなんだ!とビックリしたという笑い話があります。
この写真は記事とは関係ありません。板倉工法ですが他の現場です。
さて、昨日のことですが、ある現場に呼ばれて気密工事の指導を頼まれました。そちらは「板倉工法」という柱間に厚板を落として構造体と内装仕上げが同時にできてしまうと言う工法でした。計画段階からこの工法でやるけれど高断熱にしたいと相談のあった現場です。断熱材の選定やその工法にどう組み合わせるか、そして性能の計算もしました。UA値0.38まで持って行くことができました。しかし気密化にはかなり抵抗感があって(伝統工法支持のかたにはよくあります)気密化とはそぐわない工法であるということで計画時にはうやむやでおわっていました。がやはり気密無視ではせっかくの断熱効果も発揮できない事等に気がついていただけたようで、現場での指導となりました。しかし屋根仕舞いが済んでしまっていたので、完全に気密ラインを連続させることはかないませんでした。それでもできる範囲で最大限の効果が発揮できるように考え提案させていただきました。
伝統工法だったとしても断熱気密とはそぐわない工法だと決めつけず、融合させることに意識を向ければ何かしら解決策が考え出されるものだと思うのです。まして、土壁を持った住まいであれば、断熱気密と合わさればそれが蓄熱体となり理想的な温湿度環境を実現できる近道ともなり得るのです。伝統工法派、断熱気密派などと相容れない対抗意識などすてて、お互いのいいとこ取りをしていけばいいと思うのですが、どうでしょう?